パソコン1台に27万円?高すぎない?
安倍政権は「小中学校に1人1台配置する」という方針を決定しました。
それにともなって渋谷区が配布するのが富士通のパソコンArrows Tab Q507E/PE。3年間のリースで1台27万円だというからビックリ。
パソコンが低スペックで、性能だけで言うと1万9800円で売っているドンキPCとほぼ同じなんです。
業者と癒着?ひでーな。
・・・と思ったのですが、詳しく見てみると27万円になるのもしかたない感じ。
ぼったくりじゃないかったんです。
渋谷区の小中学校で配布されるパソコンがなぜ1台27万円になってしまったのか。
3つの理由を紹介します。
渋谷区の小中学校のパソコンが1台27万?
安倍政権は小中学校に1人1台パソコンを配置するという決定しました。
複数年で約4000億円投じられるという報道もあります。
文部科学省は「PC1台5万円前後かそれ以下」と想定しているといいましたが、「渋谷区では1台27万円になる」という驚きの報道がNews ポストセブンから報じられました。
渋谷区の資料によると1台27万円するPCは富士通のArrows Tab Q507/PE。
Atom Z8550の低スペックCPUのパソコン。ドンキが販売する19800円のジブン専用PC&タブレット U1と性能はほぼ同じだ。
ぼったくり価格じゃないか!
最初そう思ったけど、よくよく見てみると1台27万円も高すぎるわけじゃないことがわかりました。
パソコンの値段に通信費が含まれている
渋谷区の資料によると、クラウドサービス、ネット接続が前提となっています。
スタディアプリなどでの動画が11000本(1600時間)以上となっており、その通信費がパソコン費用に含まれていました。
自宅にネット環境がない子供もいるので、パソコンはワイファイではなくLTE通信モデルとなっています。
docomoの定額通信サービスギガホ(月60GB)で月6000円。
6000円×36ヶ月(3年)だとして21万6000円です。
実際の通信料金はわかりませんが、27万円のうち大きくしめているのが通信費なんじゃないかと思われます。
渋谷区の要求が変態レベルに高い
パソコンも市販のパソコンと違い、渋谷区が求めるスペックにカスタマイズされています。
- Youtubeや動画サイトの利用制限
- インターネット利用の制限
- USBが使えない
- アプリやソフトのインストール、ダウンロード不可
・・など配布されるパソコンを使って悪用できないよう色々と細工されているようです。
ウィルスソフトやMS Officeなどの定番ソフトも導入済み。となるとパソコンの値段が高くなるのも仕方ない気がしますね。
パソコンの故障やトラブルなどのサポートがコミコミ
もちろんパソコンはサポート込みの値段です。
故障や破損、紛失などのトラブルにいち早く対応できるようになっているようで、そのサポート代も馬鹿にならないでしょう。
学校で教える先生がみんなデジタル機器に詳しい訳ではないので、しょうがないかな。
故障などの物理的なトラブルだけならそれほど多くなさそうですが、ソフトのサポートも行うかどうか気になりますね。
「アプリが立ち上がらない」「動画が見られない」などうっかりミスでわざわざ連絡されたらたまったものじゃないですから。
1台27万円出せるのは渋谷区だからかもしれない
小中学校に配置するパソコンに1台27万円出せるのは渋谷区だからかもしれません。
渋谷区は23区の中でも財源が安定しています。
区が直接徴収できる割合を示した自主財源率が49.4%(23区で1位)と高く、財政が健全だからこそ学校にお金をかけられるのでしょう。
公立学校の制服にアルマーニを採用した中央区のように、予算があるなしで子供の教育が変わってきますね。
貧富の差が教育に跳ね返るのは今に始まったことではないですが。
まとめ
- パソコンの値段に通信放題の通信費が含まれている
- 渋谷区が要求するようにカスタマイズされている
- 破損などのトラブルサポートも対応
渋谷区の小中学校のパソコンが1台27万円は高くない理由を3つあげました。
1台27万円という値段でギョッとしましたが、よくみると案外安いんじゃないかと思わせる内容。
当然パソコンの性能を考えると買い換えることが前提となってきますし、そう考えると意外と維持費がかかりそうです。
富士通のパソコン自体は防水防塵で、低スペックながら動画視聴ていどならキビキビうごくみたいなので大丈夫そう。
個人的には画面が1920×1200( WUXGA)と廉価パソコンにありがちな1280×800ではないので、幾分キレイに動画が見られるかなと思います。