東大入学式の祝辞で賛否両論あった上野千鶴子さんを知っていますか?
東京大学の名誉教授をつとめた上野さんは日本の女性学ジェンダー論のパイオニアです。
フェミニストなんて聞くと男性は特に抵抗を感じてしまいますが、わたしは彼女の祝辞は結構良い印象を受けました。
インタビュー記事なんて読むと結構面白い人で、「下ネタ学者」として自ら売り出したというのも変わっていますよねw
- 上野千鶴子氏の学歴や経歴について
- 結婚は?旦那や子供はいるのか
- 上野さんの人柄について
などまとめてみました。上野さんは見た目お若いですね。自由な発想の持ち主だからかも。
それでは見てみましょう~。
東京大学入学式の祝辞でトレンド入り!賛否両論あった上野千鶴子のスピーチ
#東大祝辞
素晴らしい祝辞ですね(*’ω’ノノ゙☆パチパチ pic.twitter.com/s2wmbUsAgW— あっちゃん (@aqqL2Dr39haYE3E) 2019年4月14日
2019年4月12日に日本武道館でおこなわれた東大入学式。
新入生に対する祝辞を読んだのが東大名誉教授をつとめた上野千鶴子さんでした。
前半は東大生による事件の話をしながら男女のジェンダー論を語った後で、
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
「頑張れば頑張るほど報われる」
誰でもそう思うでしょう。じゃなきゃ希望がないですから。
特に大学に入ったばかりの若者、勉強してようやく入学してきた学生からしたら「?」となる話です。
「素直にお祝いすればいいじゃないか」
入学式というお祝いの式でそんな冷や水をかけるようなこと言うな!という人もいました。
特に男性からすると何言っているんだと感じた人も多いでしょう。
ただ男性でも世間の荒波に揉まれて這い上がれない人は多くいます。
「頑張っても報われずいつまでも下流のまま」そう感じている人には共感できたのではないでしょうか。
日本の中では東大=エリートです。
政治家や官僚になって日本の仕組み作りにたずさわる人もいるかもしれません。
そんな人達に少しでもひびけばいいなと感じました。
上野千鶴子の学歴や経歴は?元東大教授のベストセラー作家
東大入学式で祝辞を述べた上野千鶴子さんとはどんな経歴の持ち主なんでしょうか。
上野千鶴子
1948年7月12日生まれ 70歳
富山県中新川郡上市町出身
富山県で生まれた上野さんは内科医の父親がいる家族で育てられました。
兄と弟がいて真ん中の一人娘だったそうです。
上野千鶴子の学歴!学生運動に参加した大学時代
富山大学教育学部附属中学校卒
1967年・・・石川県立金沢二水高等学校卒
1972年・・・京都大学文学部哲学科社会学専攻卒
1977年・・・京都大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程退学
学歴を見ますと上野千鶴子さんは京都大学を出ているみたいですね。
高校卒業した年と京都大学を卒業した年が5年。
ちょっと違和感があったので調べたら、1960年半ばは大学で学生運動が盛んだったときです。
全学共闘会議という学生組織が不満に抗議するやつですね。
上野さんもこれに参加してましたが女性差別を受けました。
その体験が女性学のパイオニアになるきっかけの1つだったのかもしれません。
- 両親の不仲
- 父親の女性観(女は結婚してなんぼ)
最大のきっかけは育った家庭環境にあったようですが。
上野千鶴子の経歴!
1977年・・・京都大学大学院文学研究科社会学専攻研修員。
1979年・・・平安女学院短期大学(現・平安女学院大学短期大学部)専任講師。
1982年・・・平安女学院短期大学助教授。
1989年・・・京都精華大学人文学部助教授。
国際日本文化研究センター客員助教授。
1992年・・・京都精華大学人文学部教授。
1993年・・・東京大学文学部助教授。
1995年・・・東京大学大学院人文社会系研究科教授。
2009年・・・特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)を設立して、理事に就任する。
2011年・・・東京大学退職
2011年・・・特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。
2011年・・・東京大学名誉教授となる。
2012年・・・立命館大学大学院先端総合学術研究科の特別招聘教授
大学の助教授、教授などの文字が並んでいます。
上野千鶴子さんは学者として各有名大学できょうべんを取ってきました。
2011年まで東大にいたことは有名です。
現在はNGO団体ウィメンズアクションネットワークの理事長をつとめています。
この団体は女性のネットワーク構築、女性の情報や活動の交流の場を提供しています。
上野千鶴子さんは女性学のパイオニア。
学問として成り立たないときから活動しているのでこのような経歴になるのはむしろ当たり前なのでしょう。
上野さんは元東大教授のベストセラー作家として有名。
代表作と言えば「おひとりさまの最期」です。
ジェンダー論とかフェミとか表に出てないので男女ともに人気なんですね。
ほかにも「女たちのサバイバル作戦」「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります」「結婚帝国」「おんなの思想」など数々の本を執筆してます。
フェミニストといえばテレビに良く出ていた田嶋陽子さんが思い浮かびます。
そういえば田嶋さんは結婚していませんでしたね。上野先生はどうなんでしょうか?
上野千鶴子は結婚してる?旦那や子供はいるの?
上野千鶴子さんは結婚していませんでした。
何度か同居はしましたが、結婚は考えなかったですね。自由を手放したくありませんから。
同棲経験はあったようですが、結婚することはありませんでした。
ですので旦那さんはいなかったようです。
育児を経験しなくても、仕事やさまざまな人との関わりの中で成長し、尊敬できる女性はたくさんいますよ。
大学などに教え子といえる存在はいましたが「自分の子供を育てたことがない」とインタビューで答えていました。
上野さんは「最初から結婚も子供も否定していた訳ではない」と言っています。
でもやっぱり不平をこぼしながら結婚生活を送る母親をみて「あんな風にはなりたくない」と思っていたのでしょう。
しかし恋愛は別。恋愛は大いにすべしという感じです。
結婚していても家族を大事にするなら恋人が何人いてもいい。という考えの持ち主。
男女ともになかなか受け入れられない考えです^^;
もし上野さんの結婚観に納得がいく男性がいたならば、結婚して子供がいた可能性はありますね。
- 子供嫌いでも自分の子供は別
- 承認欲求が強いなら子供作るべき。パパ(ママ)がいないと生きていけないってくっついてくるから
上野さんはこんな発言をしてますがまさにその通り!
子供嫌いの友人に子供ができてガラリと変わってしまったんです。自分の子供に対してだけなんですけど。
「よその子はうぜーって感じなんだけど自分の子はかわいい」
とニッコニコの笑顔で自分の子供をあやしていました。
上野先生、実は子供いたんじゃないかと思ってしまいました^^;
上野千鶴子は下ネタ学者? 結構面白い先生でした
上野先生は下ネタ学者と自ら公言していた変わった学者です。
大学時代も社会学がつまらなくてやる気ゼロ。バイトばかりしていたといいます。
下ネタ学者っぽいところでいえば、
- 中学生の思春期の性の悩みに対して「熟女にお願いすればいい」
- コミュ力がない大人男性に対して「〇慰行為をして死んでいただければいい」
・・・など発言しています。
上野さんって結構ドライなんですよね。理系なんじゃないかと錯覚するほどです。
上野さんは尖っているので敵も多いが味方も多い人物。
問題発言が多くて講演を依頼した市にクレームが入って講演中止に追い込まれたこともあります。
しかしその後開催を求める声に応じて講演を行ったということもありました。(市長が謝罪)
弱者でもマウンティングされない社会は来る?
東大入学式の祝辞で「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」と言っていました。
弱者とは高齢者や障害者、非正規雇用者などのことも言っていて、女性限定の話じゃないみたいです。
「違っていても差別を受けない権利」という考え方でいえば、社会的弱者も同じだったと気づいたといいます。
例えばフリーターなどの非正規雇用者でも正規雇用者と同じような働き方をしているならば、待遇に差があるのはおかしい。
働き方改革で取り上げられていますが「交通費がもらえる代わりに時給減」「無期雇用になる前に解雇」といったことをする会社があるのが現状です。
色々な生き方や働き方が受け入れられる社会になれば、この息の詰まるような閉塞感も少しマシになるんじゃないでしょうか。